超ド素人のためのFXの基本【実践編Part2】
前回は【実践編Part1】でおすすめのFX口座やFXの取引の流れなどについてお伝えしました。
今回は、取引画面の操作方法や自動売買、利益の確定などをお伝えしていきます。
実際に取引をしてみよう
基本の注文方法
実際に取引をするには、エントリーするための注文を出します。刻々と変化するレートを見ながらその場で注文を成立させる「成行」か指定のレートになるのを待つ「指値」「逆指値」という方法があります。
成行注文はFX会社によって「リアルタイム注文」「ストリートファイターミング注文」など異なる呼び方がありますが、いずれも注文を出したタイミングで約定させる方法です。今すぐ買いたい、売りたい、といったときに使います。
ただし、相場が激しく変動していると、注文ボタンを押した瞬間から実際の注文が成立したタイミングまでにレートが動いてしまい、そのままポジションが成立してしまうことがあります。
これは「スリッページ」と呼ばれ、どこまで許容するかを事前に設定しておくことが出来ます。0に設定したり、FX会社によってはスリッページのない注文を選ぶこともできますが、約定できずにチャンスを逃すこともあります。
指値注文はレートを指定して注文する方法で、安くなったら買いたい、高くなったら売りたい、といったときに便利です。この場合、この注文がいつまで有効にするかを設定する必要があり、当日、週末、無期限といった機関を設定できます。
逆指値は指値の逆で「高くなったら買いたい」「安くなったら売りたい」ときに使います。違和感を覚えるかもしれませんが、一定の水準を超えてくるとそこから強い上昇がはじまったり、あるラインを下回ると下落が加速するといったことは多く、相場の勢いに乗って利益を出すには便利な方法です。また、予測と逆方向に相場が動いたときの損切り注文には欠かせない方法です。
ポジションが成立したら、後は期待通りの方向に動くのを待つことになります。そのまま値動きを見守るなら別ですが、いったん取引を離れる場合は思わぬ値動きで損失が広がることのないよう、損切の逆指値注文だけは出しておくようにしましょう。
取引画面の操作に慣れる
ほとんどのFX会社の取引画面では基本的な表示や操作は大きく変わりません。
たとえば、買い注文のボタンは赤、売り注文では青で表示されるのが一般的です。新規での成行注文でも、変動するレートの数値を見ながら取引する画面のほか、チャート画面を見ながら取引できる画面など複数から選べます。
アプリでの取引で最も注意するべきなのは誤作動です。FXでは狙った瞬間にすぐ注文を成立させたいという投資家も多いので、たった1回のタップで簡単に注文できる機能があります。
この機能を使うと確認画面も出ないので、注文するつもりがなくても指が触れただけで取引が成立してしまうのです。「ワンタッチ注文」といった名前の画面は慣れるまでは使わないのが無難です。
通常の成行注文画面でもワンタッチ注文を可能にするボタンや、出来ないようにするロックボタンがあることもあるのでまずは、こうしたボタンを探してあれば設定してみましょう。
また、買いと売りのボタンを間違えるのもありがちなミスです。ロングするつもりがショートしてしまったり、決算するつもりが新規のポジションをつくってしまうこともあるので注意が必要です。
自動売買も可能?
FXではポジションを持つためのエントリー注文に加え、思い通りの利益が取れた時の利益確定、相場が逆方向に動いてしまったときの損切りと、3種類の注文で成り立っています。
相場をじっと見ていられないときには、これらの過程を自動化できる便利な方法があります。
相場がどちらに動いてもいいように、利益確定と損切りが同時に注文できるのがOCO注文です。
たとえば、100円で買った米ドルのポジションに対し、101円になったら利益確定、99円になったら損切り、という2通りの注文を出し、どちらか先に実現したほうが実行されます。
新規のポジション建てから決算までの全過程を指定できるのがIFD注文です。
たとえば、米ドル円が100円の時、99円まで下がったら押し目買いしたいというとき、99円で買い、そして100円まで上がったら利益確定、というプロセスを1度に注文できます。利益確定ではなく損切りの注文を出すことも可能です。
決算は1通りしか指定できないIFD注文に対し、利益確定と損切りの両方の注文を出せるのが、IFDOCO注文です。エントリーと利益確定のシナリオに加えて、意に反して98円に下がった場合は損切りする、というところまで指定できます。
エントリー注文が成立したら、利益確定と損切り注文の設定レートのうち、いずれか早く達した方を実行してくれます。
これらの注文方法をマスターすれば、相場を見られないときでもチャンスを逃さず取引できます。
どのくらいの儲けで利益確定するか
利益確定の重要性を説く相場の格言に「利食い千人力」があります。含み益がいくら膨らんでも確定させなけらば1円の利益にもならず、次の瞬間には含み損に転落することもあり得るからです。
一方で、「損小利大」という格言もあります。損は小さく抑え、利益が出た時にはなるべく膨らまそうという意味です。
損切りと利益確定の幅を同じにしてしまうと、トータルでの利益がほとんどでなくなってしまうからです。
この2つの格言は矛盾しているようにみえますが、どちらも真実です。レバレッジがかかるFXではポジションをあまり引っ張り過ぎるとそれだけ相場変動のリスクにさらされるので、早めに決算して利益を確保するのはとても重要です。
その一方で、あまり急いで利益確定するとその後伸びるはずだった儲けを逃してしまったり、損切りした分のマイナスを埋めて終わるだけになってしまうこともあります。
相場の上昇や下落を追いかけて決算注文のレートが自動で変動する「トレール注文」を活用して利益を伸ばすのがおすすめです。
ロングした場合なら、相場が上昇して高値を更新するとそれを追跡して決済レートも上に動き、下落に転じた時にあらかじめ指定したトレール幅を高値から下回った時に決算されます。
まとめ
今回の重要な点は
- 基本の注文方法
- 取引の際の誤操作に注意
- 自動売買で見れないときも取引できる
- 利益確定とトレール注文
次回は、超ド素人のためのFXの基本【実践編Part3】になります。